広がりを抑えるヘアオイルの選び方(湿気対策)
湿気が多い日は、せっかくセットした髪がすぐに広がってしまい、まとまりが続かない…。
朝のスタイリングが台なしになると、気分まで落ち込んでしまいますよね。特に梅雨時期や雨の日は、髪の水分量が一気に変化し、広がりやパサつきが目立ちやすくなります。
そんなときに役立つのがヘアオイル。
ただし、どんなオイルでも良いわけではありません。髪質や広がる原因によって、最適なオイルや必要な成分は大きく変わります。
この記事では、髪が広がる仕組みをわかりやすく紐解きながら、湿気に負けない髪をつくるためのヘアオイルの選び方を詳しく解説します。
広がりやすい髪質の人がやりがちなNG使い方や、効果的な塗り方もまとめているので、今日からすぐ実践できます。
髪が“湿気で広がる”本当の理由
そもそもなぜ湿気があるだけで、髪がボワッと広がってしまうのでしょうか。
ここを理解すると、必要なヘアオイルの種類や使用量が自然とわかるようになります。
1. 髪の水分量が不安定になるから
湿気の影響を受けやすい髪は、多くの場合「ダメージ毛」や「くせ毛」です。
これらの髪に共通しているのは、キューティクルが乱れており、水分をコントロールする力が弱いこと。
キューティクルが開いていると、空気中の水分を過剰に吸収し、髪が膨らんで広がります。
特に雨の日は湿度が80%を超えるため、髪の内部に水分がどんどん入り込み、まとまりがキープできなくなるのです。
2. ダメージ毛は“スポンジ状態”
カラー・パーマ・アイロンの熱ダメージなどで、髪内部のタンパク質やCMCが失われると、髪はスポンジのように水分を吸いやすくなります。
水分を吸えば吸うほど、髪一本一本が膨張し、表面の凹凸が目立つため、広がり・パサつきが悪化します。
3. くせ毛は水分の入り方が左右で違う
くせ毛は、髪の断面が楕円形だったり、キューティクルの厚みが均一でない構造になっているため、
左右で水分の入り方が変わります。
その結果、
- 広がる
- うねる
- 表面がボコボコする
などの湿気ダメージが顕著に現れます。
湿気による広がりを抑えるには“ヘアオイルの質”が重要
湿気で広がる髪には、ただの「油分」では不十分です。
髪の内部・表面の両方を整える成分のバランスが大切。
ここからは、広がりを抑えたい人が選ぶべき“ヘアオイルの条件”を詳しく紹介します。
広がりを抑えるヘアオイルの選び方
1. 水分を閉じ込める“重ため”オイルを選ぶ
湿気に強い髪をつくるには、髪表面に適度な重さと保護膜をつくることが重要です。
特におすすめの重ためオイルは、
- ホホバオイル
- アルガンオイル
- シアバター由来オイル
- ココナッツオイル
- マカダミアナッツオイル
これらは保湿力が高く、髪表面にしっかりと膜をつくるため、湿気をブロックしてくれます。
パサつきや広がりが強い人、太くて多い髪質の人に相性が良いです。
2. ヘアオイルは“シリコン入り”のほうが湿気対策には強い
ノンシリコン=良い、というイメージがありますが、
湿気対策においては適度なシリコンを使ったほうが圧倒的にまとまりやすくなります。
シリコンのメリットは、
- キューティクルの穴埋め
- 摩擦を軽減
- 手触りがなめらかになる
- 湿気による膨張を防ぐ
特に湿気で広がりやすい髪は、表面の凹凸が目立っていることが多いため、シリコンが効果的です。
3. CMC配合で“内部の水分コントロール”を安定させる
髪の細胞間をつなぎ、水分の通り道を整える成分。
湿気に強い髪を育てるうえでとても重要です。
以下が代表的なCMC成分です。
- セラミド
- コレステロール
- 18-MEA
- スフィンゴ脂質
CMCが不足していると、髪内部がスカスカになり、湿気を吸って広がる原因になります。
4. 植物オイル+シリコンの“ハイブリッドタイプ”が最も扱いやすい
湿気で広がる髪には、保湿力・保護力・まとまりが必要です。
そのため、
**軽すぎず重すぎない「ハイブリッドオイル」**が非常に使いやすく、どんな髪質でもバランスが良いです。
例
植物オイル(アルガン)+シリコン(ジメチコン)
この組み合わせで、
乾燥毛でも猫っ毛でも、広がりやすい髪をしっかりまとめてくれます。
5. 香りが長く続くタイプは“揮発しにくい”ため湿気対策に向く
揮発性が高いオイルはすぐに飛んでしまい、長時間の湿気対策には不向き。
逆に、最後まで香りが残るタイプは、
揮発しにくく髪にしっかり密着している証拠です。
湿気の多い日は、重ためで密着性の高いオイルを選びましょう。
髪質別:広がりを抑えるオイルの選び方
1. くせ毛さんにおすすめのオイル
くせ毛は湿気を吸いやすいため、重ためオイルが必須。
おすすめ
- シアバター系
- アルガンオイル
- ココナッツオイル
- CMC入りオイル
さらに、熱を味方につけることでまとまりやすくなるため、
ドライヤー前に使うと効果が倍増します。
2. 猫っ毛・細毛さんは“軽め+シリコン”が正解
猫っ毛は重いオイルをつけるとペタッと潰れやすいので、以下のタイプを選びましょう。
おすすめ
- ホホバオイル(少量)
- 軽めシリコン(シクロペンタシロキサンなど)
- ミルクタイプのオイル
広がりを抑えつつ、ふんわり感を残せます。
3. ダメージ毛は“補修成分入り”を必須にする
カラーやブリーチの履歴がある人は、
オイルだけでなく内部補修成分が入ったものがベスト。
おすすめ成分
- 加水分解ケラチン
- ペリセア
- セラミド
- CMC
内部が整うと、湿気を吸いにくい髪に近づきます。
広がりを抑えるヘアオイルの“正しい使い方”
どれだけ良いヘアオイルでも、使い方次第で仕上がりは大きく変わります。
1. ドライヤー前に使うのが鉄則
広がり対策には、濡れた髪の状態でつけることが一番効果的です。
理由
- 水分と一緒に内部に浸透しやすい
- 熱でオイルが髪に密着
- キューティクルが整う
- 湿気の侵入を防ぎやすい
特に雨の日は、必ず濡れた髪の段階でオイルを使用してください。
2. つけすぎない(特に猫っ毛は要注意)
髪が濡れていると「少ない量でよく伸びる」ため、大量に使う必要はありません。
目安量
- ショート:1滴
- ミディアム:2滴
- ロング:3滴
毛先中心に塗り、中間は軽く触れる程度でOKです。
3. 乾いた髪には“仕上げのひとさじ”だけ
乾いた髪に重めオイルをつけすぎると、ベタつきやすくなります。
仕上げに表面へ薄く塗る程度にすると、
広がりを抑えつつツヤが出ます。
4. 手のひら・指の間までよく伸ばす
オイルをベタっとつけるとムラになり、
逆に広がりを引き起こします。
必ず手全体にのばしてから、髪全体に塗りましょう。
湿気対策をさらに強化する“併用ケア”
オイルだけでは足りない場合、以下のケアと組み合わせることで湿気耐性が一気に高まります。
1. CMC入りトリートメントを週2回
内部から水分をコントロールできる髪を育てるために必須。
2. 乾かし方を変える
湿気に強い髪は乾かし方で決まると言っても過言ではありません。
ポイント
- 必ず根元から乾かす
- 冷風で仕上げてキューティクルを閉じる
- 手ぐしを使って整えながら乾かす
3. 洗い流さないトリートメントを併用
オイルとミルクの重ねづけは湿気対策にとても効果的です。
まとめ:湿気で広がる髪には“質の良いオイル選び”が最重要
湿気に負けない髪をつくるには、
ただのオイルではなく“髪質に合ったオイル”を選ぶことが一番大切です。
まとめると、
- 重ためオイルは湿気に強い
- シリコン入りはキューティクルを守り、広がり防止に効果的
- CMC・補修成分入りはダメージ毛に最適
- 猫っ毛は軽めのシリコンオイルが相性◎
- 濡れた髪に使うと効果が最大化する
自分の髪質に合ったオイルを見つけることで、
梅雨時期でも広がらない、しっとりまとまる髪を手に入れることができます。

