ダメージ補修に効く成分(ケラチン・CMCなど)比較
毎日のアイロン、カラー、乾燥、紫外線…。
現代女性の髪は、知らないうちに確実にダメージが蓄積しています。
「髪がスカスカしてきた」
「指通りが悪くなった」
「パサついてツヤが出ない」
「ブリーチ後の補修をしたい」
そんな悩みを抱える人にとって、
シャンプーやトリートメントに含まれる“補修成分”はとても重要です。
でも、ケラチンやCMC、コラーゲン、タンパク質系など、種類が多くて違いがよくわからない…。
そんな声もよく聞きます。
この記事では、ダメージヘアに効くメジャーな補修成分を比較しながら、
どの成分がどんな髪質に向いているのか
どう組み合わせると効果が高いのか
をわかりやすく解説します。
補修成分を理解すれば、あなたのダメージの種類にぴったり合うケアができ、髪が内側から綺麗になっていきます。
補修成分は「内部補修」と「外部補修」に分かれる
まず知っておきたいのは、補修成分には2種類あるということ。
- 内部補修:髪の芯(コルテックス)に働く成分
- 外部補修:表面のキューティクルを整える成分
どちらが欠けても髪は綺麗に見えません。
強いダメージ毛の場合は、
“内部と外部、両方にアプローチできる成分”を選ぶことが重要です。
主要な補修成分をわかりやすく比較】
ここからは、代表的な補修成分をひとつずつ詳しく解説します。
1. ケラチン(髪の主成分を補う最重要成分)
ケラチンは、髪の80〜90%を占めるタンパク質。
ダメージが進むと髪の内部からケラチンが流出し、
“スカスカ・ゴワゴワ・広がり”の原因になります。
ケラチンの特徴
- ダメージ補修の中心となる成分
- 髪の強度・しなやかさを戻す
- 内部に浸透してハリコシを与える
- ブリーチ・カラー毛に非常に効果的
ケラチンの種類
- 加水分解ケラチン(浸透性が高く補修能力が高い)
- 羽毛ケラチン(柔らかくしなやかな仕上がり)
- 羊毛ケラチン(ハリコシに優れる)
ケラチンが向いている髪質
- ブリーチ毛
- ハイダメージ毛
- パサつきが強い髪
- ハリコシが欲しい細毛
ケラチンは“補修の王様”と言われるほど代表的な成分です。
2. CMC(細胞間脂質:髪の水分・油分の通り道を補修する成分)
CMCは髪の内部にある「水分や油分を運ぶ道」のような存在。
ダメージが進むと、このCMCが流出してしまい、髪は乾燥しやすくなります。
CMCの特徴
- 水分保持の力が高い
- 内部の潤いバランスを整える
- トリートメントの浸透を助ける
- 髪が柔らかくまとまりやすくなる
CMCが向いている髪質
- 乾燥・パサつきが気になる
- 広がりやすい髪
- ごわつきがある
- カラー後の乾燥が強い
特に「保湿力を上げたい」人には必要不可欠な成分です。
3. ペリセア(即効性のある補修成分)
ペリセア(ジラウロイルグルタミン酸リシンNa)は、
髪に入るスピードが非常に早い“即効型補修成分”。
ペリセアの特徴
- たった1分で髪の内部に浸透
- 内部で1週間ほど効果が持続
- 柔らかく、なめらかな髪に導く
- ダメージで硬くなった髪を柔らかくする
ペリセアが向いている髪質
- 乾燥・硬い髪
- ごわつきが気になる
- ブリーチ毛
- 早く手触りを改善したい人
ケラチンと組み合わせると補修力が高まります。
4. コラーゲン(保湿力が高く、柔らかい髪に)
髪に水分を引き寄せてキープする保湿系補修成分。
コラーゲンの特徴
- 柔らかくしなやかな手触りに
- 髪の水分保持力をアップ
- パサつく髪を落ち着かせる
- 乾燥毛・硬毛に効果的
コラーゲンが向いている髪質
- 乾燥が強い髪
- まとまりが悪い髪
- 広がりやすい髪
- やわらかいツヤが欲しい人
ケラチンが“強さ”なら、コラーゲンは“しなやかさ”を与える成分と言えます。
5. シルク(さらさら系補修成分)
シルク(加水分解シルク)は、ふんわり軽い仕上がりが特徴です。
シルクの特徴
- さらさら感が強い
- 軽さとツヤを出す
- 根元がぺたっとしにくい
- 質感を整える
シルクが向いている髪質
- 猫っ毛・細い髪
- ベタつきやすい髪
- ボリュームを残したい人
- さらさらの手触りが好きな人
「軽さのある補修」をしたい人にぴったり。
各成分の比較まとめ
補修成分にはそれぞれ得意分野があります。
内部補修に強いもの
- ケラチン
- CMC
- ペリセア
表面補修に強いもの
- シルク
- コラーゲン
保湿力に優れるもの
- CMC
- コラーゲン
ハリコシに効果的なもの
- ケラチン
- 一部のコラーゲン
柔らかさを出したいなら
- コラーゲン
- ペリセア
さらさら軽めが好きなら
- シルク
全体的なバランスを考えると…
- ダメージ補修:ケラチン×ペリセア
- 乾燥補修:CMC×コラーゲン
- 軽さ:シルク×CMC
このような組み合わせが効果的です。
ダメージの種類と最適な補修成分の選び方
ここからは、ダメージの原因別に最適な組み合わせを紹介します。
1. アイロン・コテの熱ダメージ
- ケラチン
- CMC
- ペリセア
熱で変性したタンパク質を補うには、ケラチン+CMCがベスト。
2. カラー・ブリーチによるダメージ
- ケラチン
- CMC
- ペリセア
- コラーゲン
ブリーチ毛にはケラチン・CMCが必須。
手触り改善にはペリセアの即効性が効果的。
3. 乾燥・広がりが気になる髪
- CMC
- コラーゲン
- シルク(軽めなら)
湿気に弱い髪は水分保持の強化が鍵。
4. 髪が細くてボリュームが出ない
- シルク
- 軽めのケラチン
重すぎる保湿成分はNG。
「軽い補修」が必要です。
5. 髪が硬い・ごわつく
- コラーゲン
- ペリセア
- CMC
柔らかさを出すため、しなやか系補修成分が最適。
補修成分が入っていても“重くなるシャンプー”に注意
補修力が高いほど、
- シリコン
- 濃厚オイル
- バター系油脂
が多く含まれ、重い仕上がりになることがあります。
特に細毛の人は、
補修成分+重い油分の組み合わせで“ぺたんこ問題”に陥りがちです。
細毛の場合は、
軽めのケラチン・シルク・CMC中心 のものを選ぶのが安心です。
ダメージ補修成分の正しい理解は“髪質改善の第一歩”
たくさん種類があって難しく感じる補修成分も、
役割と向いている髪質を知るだけで選びやすくなります。
補修の主役
- ケラチン
水分バランスの調整
- CMC
即効性と柔らかさ
- ペリセア
保湿としなやかさ
- コラーゲン
軽さとさらさら感
- シルク
どれを選ぶかで、仕上がりもダメージ改善度も大きく変わります。
今のダメージの種類に合った成分を選べば、
髪は確実に綺麗に近づいていきます。

