乾燥性フケと脂性フケの見分け方|症状別の改善策
「最近フケが増えてきた」「黒い服を着ると白い粉が落ちて恥ずかしい」
そんな悩みを抱えている人は多くいますが、実はフケには“種類”があり、タイプによって改善方法が大きく変わります。
乾燥が原因なのか、皮脂が多いのか、あるいは生活習慣なのか——まずは自分のフケがどちらに当てはまるのかを知ることが、改善への一番の近道です。
この記事では、乾燥性フケと脂性フケの見分け方、症状別の原因、今日からできる正しいケア方法まで分かりやすくまとめています。長年フケに悩んでいる人も、最近急に増えたという人も、自分の頭皮タイプを把握しながら読み進めてみてください。
フケには2種類ある|乾燥性フケと脂性フケの違い
フケとは、頭皮のターンオーバーによってはがれ落ちた角質のこと。
誰にでも起こる自然な現象ですが、量が増えたり、目立つようになったりしたときは頭皮環境のバランスが崩れているサインです。
フケは大きく「乾燥性フケ」と「脂性フケ」に分かれ、それぞれ特徴が異なります。
【乾燥性フケ】細かい粉状でパラパラ落ちる
乾燥性フケの特徴は、
・白くて細かい粉状
・肩や背中にパラパラ落ちやすい
・かゆみを伴うことが多い
・冬や乾燥シーズンに悪化しやすい
・洗いすぎ、熱いお湯が原因になる
頭皮が乾燥してバリア機能が弱っているため、通常より早く角質がはがれてしまう状態です。
【脂性フケ】黄色っぽい大きめの塊・ベタつきがある
脂性フケの特徴は、
・白〜黄色っぽい大きなフケ
・しっとり・湿ったような質感
・地肌のベタつきが気になる
・髪の根元がぺたんこになりやすい
・汗や皮脂分泌が多い人に多い
皮脂過剰によるマラセチア菌の増殖や、頭皮の蒸れが主な原因とされています。
まずは見分ける|あなたのフケはどっち?
以下のチェックリストで、自分がどちらの傾向なのか確認してみましょう。
乾燥性フケのチェックポイント
・フケが細かい粉のよう
・頭皮がつっぱる・かゆい
・冬に悪化しやすい
・熱いお湯で洗いがち
・毎日しっかり洗っている
3つ以上当てはまったら「乾燥性」寄りです。
脂性フケのチェックポイント
・フケが大きい・湿っている
・地肌がベタつく
・髪が1日でぺたんこ
・汗をかきやすい
・脂っぽい食べ物が好き
・蒸れやすい環境(帽子・ヘルメット)で働く
こちらが多ければ「脂性」寄り。
どちらも混ざっている“混合タイプ”も存在します。
その場合は、使用アイテムや生活習慣によって改善できることが多いです。
乾燥性フケの原因と改善策
乾燥性フケは、頭皮の「乾き」「バリア機能低下」が主な原因。
肌質が敏感な人や、洗いすぎている人に多く見られます。
原因① 洗いすぎ・熱すぎるお湯
40度以上の熱いお湯は、頭皮の大切な皮脂を奪ってしまいます。
また、1日に何度も洗うと乾燥がさらに加速します。
改善策
・お湯は36〜38度のぬるま湯に変更
・シャンプーは1日1回まで
・予洗いは1〜2分しっかり行う
原因② 乾燥した環境・季節的要因
冬の乾燥やエアコンは、頭皮の水分を奪いがち。
改善策
・加湿器を使う
・洗い流さない頭皮美容液で保湿する
・乾燥対策用のシャンプーに切り替える
原因③ 刺激の強いシャンプーの使用
高洗浄タイプのシャンプーは、乾燥性フケを悪化させることがあります。
改善策
・アミノ酸系・弱酸性シャンプーに変更
・敏感肌向けの頭皮ケアアイテムを併用
原因④ 頭皮の血行不良・疲れ
ストレスや睡眠不足も頭皮の乾燥を進めます。
改善策
・湯船につかる
・睡眠時間を整える
・頭皮マッサージを週2〜3回取り入れる
脂性フケの原因と改善策
脂性フケは、「皮脂の過剰分泌」「菌の増殖」「頭皮の蒸れ」が主な原因。
生活習慣が大きく影響するため、見直しが重要です。
原因① 皮脂分泌の多さ
体質的に皮脂が多いほか、ホルモンバランスの乱れも関係します。
改善策
・頭皮のベタつき用シャンプーに変更
・洗いすぎず、すすぎをしっかり丁寧に
・枕カバーは3日ごとに交換
原因② マラセチア菌の増殖
湿気や皮脂が好条件になると繁殖し、黄色っぽい大きなフケにつながります。
改善策
・抗真菌成分入りシャンプーを使う
・蒸れやすい帽子・ヘルメットの長時間使用を避ける
・髪をしっかり乾かす
原因③ 食生活・生活習慣
脂っこいものや糖質の摂りすぎ、ストレスは皮脂バランスを崩します。
改善策
・野菜とたんぱく質を増やす
・甘い飲み物・脂物を控える
・運動を週に数回取り入れる
乾燥性・脂性どちらにも共通する「今日からできるケア」
フケの種類が違っても、共通して大切なケアがあります。
① シャンプーは“泡で洗う”
直接地肌にゴシゴシはNG。手のひらでしっかり泡立ててから洗うと、摩擦ダメージを防げます。
② 爪を立てず、指の腹で洗う
頭皮に傷がつくと炎症やフケ悪化につながります。
③ 頭皮にトリートメントをつけない
毛穴詰まりの原因になるため、トリートメントは中間〜毛先に使用。
④ ドライヤーで根元からしっかり乾かす
半乾きは菌増殖の原因になり、脂性フケが悪化します。乾燥性の場合も、根元を乾かすことでかゆみが軽減されます。
⑤ 枕カバー・ブラシをこまめに清潔に
皮脂・汗・菌が付着しやすいため、意外と重要なポイントです。
市販アイテムでの改善が難しい場合
1〜2週間、適切なケアを試しても改善しない場合は、
・脂漏性皮膚炎
・頭皮湿疹
・アレルギー
・かぶれ
などの可能性もあります。
特に、
・フケの量が急に増えた
・黄色いフケが湿って固まっている
・強いかゆみや赤みがある
といった症状がある場合は、早めに皮膚科で相談するのが安心です。
あなたのフケは“見分けてケアすれば”必ず改善できる
フケは「清潔にしていないから出る」という誤解もありますが、実際は
頭皮環境・季節・生活習慣・シャンプー選びなど、多くの要因が重なって起こります。
だからこそ、
自分のフケが乾燥性なのか脂性なのか を正しく見極め、
それぞれに合ったケアを選ぶことが改善の近道です。
今日からすぐに取り入れられる小さなケアでも、毎日続けることで頭皮は確実に変わっていきます。
清潔で健康的な頭皮を取り戻し、気持ちよく過ごせる毎日をめざしましょう。

