乾燥と脂性の両方に合う頭皮ケア法
頭皮の状態が「乾燥してフケが出るのに、時間がたつとベタつく」という二重の悩みを抱えている人はとても多いです。実はこの状態は インナードライ頭皮(乾燥性脂性) と呼ばれ、頭皮の水分と油分のバランスが崩れていることが主な原因です。
乾燥しているのに脂っぽいと、どんなケアをすればいいのかわからなくなってしまいますよね。保湿すべき?それとも皮脂をしっかり取るべき?
この記事では、そんな混合頭皮の人に向けて「乾燥と脂性の両方に合う最適な頭皮ケア方法」をわかりやすく解説します。
同じ悩みを繰り返さないためにも、原因を理解し、毎日のケアを少しずつ整えていきましょう。
乾燥しているのにベタつく「インナードライ頭皮」とは?
インナードライ頭皮は、頭皮の表面が乾燥していることで “乾燥を補おうとして皮脂が過剰に分泌される” 状態のことです。
いわば
乾燥 × 過剰皮脂
という相反する症状を同時に抱えているタイプ。
インナードライ頭皮の主な特徴
- ベースは乾燥肌(つっぱり感・フケ)
- 夕方になるとベタついてくる
- ニオイが気になる
- 乾燥しているのに毛穴が詰まりやすい
- 頭皮が敏感で、刺激を受けやすい
- カラー後にかゆみが出やすい
このように、一見脂性肌に見えて実は“乾燥が根本原因”。そのため、皮脂を取りすぎると、さらに乾燥が進み悪化します。
インナードライになる原因とは?
インナードライ頭皮は、生活習慣やケア方法の間違いによって引き起こされます。まずは原因を理解することが改善への近道です。
1. 洗浄力が強すぎるシャンプーを使っている
強すぎる洗浄成分は頭皮の皮脂を取りすぎてしまい、乾燥が進みます。
すると体が「皮脂が足りない」と判断し、補おうとして皮脂を過剰に分泌します。
2. 洗いすぎ(1日に2回以上・念入りすぎ)
毎朝シャンプーをしていたり、1日2回洗っていると、乾燥→皮脂過剰の悪循環に。
3. すすぎ残しやスタイリング剤が残っている
毛穴に汚れが残ると、皮脂が詰まりやすくなりベタつきやニオイが発生します。
4. 紫外線ダメージや乾燥した空気
頭皮は顔以上に紫外線を浴びやすいため、乾燥が進みやすくなります。
5. 生活習慣の乱れ
- 睡眠不足
- 食生活の偏り
- ストレス
これらは皮脂分泌を乱れさせ、脂っぽいのに乾燥する状態を招きます。
6. 間違ったスカルプケア
アルコールが強すぎるスカルプトニックや清涼感の強いケアアイテムは、インナードライを悪化させることがあります。
インナードライ頭皮に必要なケア戦略は「保湿 × 洗いすぎない」のバランス
乾燥と脂性の両方を抱える頭皮では、
皮脂を取るだけでも、保湿だけでもNG。
必要なのは、
適度な洗浄 × 十分な水分補給 × 過剰皮脂のコントロール
という3つのバランスです。
以下では、この3つを具体的な方法で解説していきます。
1. シャンプーは「やさしいアミノ酸タイプ」が最適
インナードライ頭皮に最適なのは、洗浄力のやさしい アミノ酸系シャンプーです。
アミノ酸系シャンプーを選ぶメリット
- 過剰に皮脂を取らない
- 必要な潤いを残せる
- 敏感肌にも優しい
- 乾燥を防ぎながらベタつきも抑えられる
チェックすべき成分名は以下のとおりです。
- ココイルグルタミン酸Na
- ココイルメチルタウリンNa
- ラウロイルメチルアラニンNa
これらが主成分に書かれているものが安心です。
2. シャンプーの頻度と洗い方を最適化する
毎日1回、優しく洗うだけで十分
インナードライの人は 洗いすぎが最大のNG。
毎日1回だけ、丁寧に洗えば十分です。
正しい洗い方のポイント
- 最初の「予洗い」は2分程度、お湯だけで頭皮の汚れの7割は落ちます
- 爪ではなく指の腹で優しく洗う
- ゴシゴシ洗わない
- すすぎをしっかり行う(最低1〜2分)
この洗い方に変えるだけで、乾燥と皮脂分泌がかなり改善します。
3. 頭皮化粧水(スカルプローション)で“水分”を与える
インナードライ頭皮の最大の弱点は、
水分が圧倒的に不足していること。
だからこそ、油分を抑えるよりも「水分補給」が先です。
こんな成分が入っているものがおすすめ
- ヒアルロン酸
- セラミド
- アミノ酸
- グリチルリチン酸ジカリウム(赤み・かゆみ対策)
- ナイアシンアミド(皮脂バランス調整)
特に乾燥がひどい人は、ノンアルコールタイプが刺激が少なく安心。
使うベストタイミング
お風呂上がり、タオルドライ後の清潔な頭皮。
ドライヤーの前に使うのが効果的です。
4. 毛穴詰まりと皮脂を防ぐために「週1回のクレンジング」を
乾燥していても毛穴が詰まりやすいため、
週1回のスカルプクレンジング が効果的です。
ただし、洗浄力が強すぎるものを使うと逆に乾燥を悪化させるため、「オイル系クレンジング」がベスト。
スカルプクレンジングオイルのメリット
- スタイリング剤をしっかり落とせる
- 皮脂を無理に取りすぎない
- 頭皮に負担が少ない
この“ゆるやかなクレンジング”が混合頭皮には最適です。
5. ドライヤーの乾かし方も重要
自然乾燥は絶対にNG。
濡れたまま放置すると、菌が増えやすくニオイ・かゆみの原因に。
正しい乾かし方
- まず根元から乾かす
- ドライヤーは頭皮から20cm離す
- 全体が8割乾いた後に冷風でキューティクルを閉じる
乾燥も皮脂も同時に改善できる方法です。
6. 生活習慣を整えることが、皮脂バランスの安定に直結
インナードライ頭皮は、生活習慣の影響を受けやすいタイプでもあります。
改善が期待できる習慣
- 睡眠時間を6〜7時間以上確保する
- 炭水化物・脂っこい食事を控える
- 水分をこまめに摂る
- ストレスをためない
- 運動で血行をよくする
特に血流は頭皮環境そのものに影響するため、軽いストレッチや散歩を取り入れるだけでも変化が出やすいです。
インナードライ頭皮に向かないNG行動
乾燥と脂性、両方を悪化させてしまう「やりがちなNG習慣」があります。
- 熱すぎるお湯で洗う(38〜39℃が理想)
- 1日2回シャンプーする
- 洗浄力の強い市販シャンプーを使う
- 清涼感の強いスカルプスプレーを毎日使う
- アルコール入りアイテムを多用する
- 自然乾燥に任せる
- 高温のヘアアイロンを毎日使う
これらはすべて乾燥と皮脂過剰の悪循環につながります。
まとめ:乾燥と脂性の両方に合うケアは「水分+やさしい洗浄」が鍵
乾燥と脂性のどちらか片方だけケアしても、インナードライは改善しません。
頭皮に必要なのは、以下の3つのバランスです。
- やさしいシャンプーで「取りすぎない洗浄」
- 頭皮化粧水で「しっかり水分補給」
- 生活習慣や乾かし方で「コンディションを整える」
これらを習慣化すると、
乾燥によるフケやかゆみも、夕方のベタつきも落ち着きやすくなります。
頭皮が安定すると、髪のボリュームや質感も大きく変わってきます。
今日からできるケアを少しずつ取り入れて、快適な頭皮環境を育てていきましょう。

