カラー・パーマ後に最適なトリートメント選び
ヘアカラーやパーマをしたあとは、髪が一気に弱くなり、扱いにくさを感じやすい時期です。
色落ちが早くなったり、パサつき・広がりが出たり、手触りが悪化するのは、多くの場合「アフターケアが足りていない」ことが原因です。
とくに大切なのは、カラーやパーマによって受けたダメージに合ったトリートメントを選ぶこと。
同じ“傷んだ髪”でも、カラーダメージとパーマダメージでは必要な成分が異なるため、自分の髪の状態に合わせて選ばないと効果を実感しにくくなります。
この記事では、専門的な内容をわかりやすくまとめながら、
カラー・パーマ後の髪に最適なトリートメントの選び方、必要な補修成分、避けたいアイテム、より効果的なケア方法まで解説します。
カラー・パーマ後の髪が“傷む理由”を知ることが大切
まず、カラーとパーマで髪が傷むメカニズムを理解すると、必要なトリートメントが自然とわかるようになります。
1. カラー後のダメージの特徴
ヘアカラーは、薬剤によって髪のキューティクルを開き、内部からメラニンを抜きながら色を入れます。
この工程の中で、
- 髪内部のタンパク質が流出する
- CMC(細胞間脂質)が失われる
- キューティクルが開いたまま不安定になる
- 髪が乾燥しやすくなる
このような状態になり、髪の抵抗力が弱くなるのが特徴です。
特にダメージが進行すると、
- 色落ちが早い
- パサつきやすい
- 手触りがザラつく
- 枝毛・切れ毛が増える
などのトラブルが起こります。
カラー後の髪に必要なのは、内部補修とキューティクルの保護です。
2. パーマ後のダメージの特徴
パーマは、髪内部の結合を薬剤で一度切り、再結合をさせてカールを形成する施術。
その過程で起こるのは、
- コルテックス(内部構造)が弱くなる
- 髪の弾力が低下する
- 表面のキューティクルが傷つく
- 乾燥しやすくなる
パーマは「広がる」というより、ハリ・コシの低下と乾燥が大きな悩みになります。
パーマ後に必要なのは、
内部のタンパク質補強と保湿力の高い成分での柔らかい仕上がり。
カラー・パーマ後に必要なトリートメント成分を解説
ここからは、カラーとパーマ後のケアに欠かせない成分を具体的に紹介します。
1. 加水分解ケラチン(内部を補強)
カラー・パーマどちらのダメージにも共通して効果的な成分。
髪内部に浸透し、タンパク質を補うことで、
- しなやかさ
- 強度
- ハリ
- 弾力
を取り戻します。
特に加水分解されたケラチンは浸透力が高く、ダメージ補修に最適です。
2. CMC(細胞間脂質)でツヤと柔らかさが戻る
CMCは、水分と油分の通り道をつくる髪の重要成分です。
カラー直後は特にCMCが流出しやすく、乾燥・広がりの原因になります。
CMCが配合されたトリートメントは、
- パサつきが改善
- 髪に柔らかさが戻る
- カラーの持ちが良くなる
というメリットがあります。
3. ペリセア(即効補修)
成分名:ジラウロイルグルタミン酸リシンNa。
1分で髪に浸透し、補修効果が数日続くという即効成分です。
- カラー後:手触りがすぐ変わる
- パーマ後:カールのもちが良くなる
市販トリートメントでも配合されているものが増えています。
4. セラミド(保湿・保護)
バリア機能を持つ保湿成分。
カラー・パーマ後は髪の保湿機能が落ちているので、セラミドはとても相性の良い成分です。
とくに乾燥しやすい髪質の人は、セラミド入りのトリートメントが効果的です。
5. ヒアルロン酸・グリセリン(高保湿)
髪の乾燥を抑える保湿成分。
カラー直後のパサつき、パーマ後の乾燥をケアするのに向いています。
6. ポリクオタニウム(キューティクル保護)
仕上がりをなめらかにし、色持ちをよくする役割があります。
髪表面に薄い被膜を作り、摩擦を減らします。
カラー後とパーマ後で選ぶべきトリートメントの違い
ダメージの種類が違うため、選ぶべきトリートメントも異なってきます。
カラー後に向いているトリートメント
色落ち防止 × 内部補修 × 保湿
この3つを満たしているものが理想。
具体的には、
- 加水分解ケラチン
- CMC
- ペリセア
- セラミド
- ポリクオタニウム
- アルガン・ホホバなど軽いオイル
などがバランスよく入っているものが良いです。
特に、カラー後はキューティクルの保護が必須です。
被膜系成分が入っているものを選ぶと、色持ちも手触り改善も向上します。
パーマ後に向いているトリートメント
パーマはカールの形を保つため、髪の柔らかさ・しなやかさが重要になります。
おすすめ成分は、
- 加水分解ケラチン(内部のハリを戻す)
- コラーゲン(柔らかさ)
- CMC(ツヤ)
- アミノ酸系保湿成分(グルタミン酸など)
パーマ後は、油分が多すぎるとカールがダレるので、
軽めの保湿×柔らかい仕上がりを意識して選ぶのが正解です。
カラー・パーマ後に避けたいトリートメント
どれだけ安くても、以下のタイプはカラー・パーマ後にはおすすめできません。
1. 重いシリコン過多のトリートメント
手触りは一時的に良くなりますが、補修力が弱く、髪が重たくなりやすいです。
2. 香りだけ重視の“ツヤ出し系”
中身が補修されず、ダメージが進行する原因になることがあります。
3. オイル中心のトリートメント
カラー後は色落ちが早くなる場合があります。
パーマ後はカールが重みで崩れる原因になります。
4. ノンシリコンで軽すぎるタイプ
補修力が追いつかず、ダメージ毛には不向き。
トリートメントを最大限に活かすための使い方
選ぶだけではなく、使い方で効果が大きく変わるのがトリートメント。
1. シャンプー後の水気をよく切る
水分が多いと成分が薄まり、浸透しません。
毛先を軽く握って水を切るだけでも効果が変わります。
2. 毛先→中間→根元の順で塗る
ダメージが集中している毛先を最優先に。
根元はつけすぎないよう注意。
3. 3〜5分の放置時間を取る
補修成分が浸透する時間を確保します。
4. 最後はぬるま湯で軽く流す
熱いお湯はキューティクルを開き、色落ちの原因になります。
5. アウトバストリートメントで仕上げる
カラー後
→ 色持ちUP・熱ダメージ防止
パーマ後
→ カールの形が綺麗に出る
どちらにも効果があります。
カラー・パーマ後のケアは“組み合わせ”で決まる
最適なのは、以下の組み合わせ。
- 週1〜2回:高補修トリートメント(ケラチン・CMC・ペリセア)
- 毎日:保湿・キューティクル保護系の軽いトリートメント
- 仕上げ:アウトバスオイル or ミルク
とくにアウトバスは効果が大きく、
「美容室の仕上がりが続く」と感じる人が多いです。
まとめ:カラー・パーマ後は“髪に必要な成分”で選ぶと失敗しない
市販・サロン問わず、
カラーやパーマ後に選ぶべきトリートメントは共通しています。
必要なのはこの3つ
- 内部補修(ケラチン・ペリセア)
- 保湿・柔らかさ(CMC、コラーゲン)
- 表面保護(セラミド・ポリクオタニウム)
カラー後
→ 色持ち・乾燥対策・ツヤ
パーマ後
→ ハリ・柔らかさ・カールの維持
自分の施術に合わせて必要な成分を選べば、
市販でも十分に髪は綺麗に整います。

