くせ毛を抑える“乾かし方”完全マニュアル
くせ毛は乾燥しやすく、湿気に弱く、扱いにくさを感じやすい髪質です。
シャンプーやトリートメントにこだわっているのに、思うようにまとまらない…と悩む人も多いのではないでしょうか。
実は、くせ毛の扱いやすさを大きく左右しているのは “乾かし方” です。
どれだけ良いヘアケアアイテムを使っていても、乾かし方が間違っていると水分バランスが乱れ、広がり・うねり・パサつきが出やすくなってしまいます。
反対に、髪質に合った正しい乾かし方を身につけるだけで、
くせ毛が驚くほど扱いやすくなり、朝のスタイリングがぐっと楽になります。
このマニュアルでは、くせ毛専門の美容理論をもとに、
初心者でもそのまま真似するだけで効果が出る “完全版の乾かし方” をやさしく詳しく解説していきます。
今日から実践できるステップ形式なので、ぜひ参考にしてください。
くせ毛が広がるのは“乾かし方”の影響が大きい理由
くせ毛は、水分の吸収と蒸発のスピードにムラがあり、
乾かし方によって広がり方が大きく変わります。
特に乾かし方で広がりが悪化する主な原因は次のとおりです。
- 乾くスピードが均一ではない
- 表面のキューティクルが浮きやすい
- 濡れている状態で一番ダメージを受けやすい
- 外側の髪から乾き、中が乾きにくい構造
このため、くせ毛は「自然乾燥」と「雑な乾かし方」が最も広がりを生みやすい行為になります。
つまり、くせ毛の扱いにくさを左右するのは
乾かし方の丁寧さ × 順番 × 水分コントロール
ということです。
くせ毛を抑える乾かし方の全ステップ
ここからは、誰でもできる“正しい乾かし方”をステップ式で解説します。
ステップ1:髪をこすらず、タオルで水分を「押し取る」
濡れている髪はキューティクルが柔らかく、
摩擦を与えると一気に傷んでしまいます。
タオルドライのコツは、
- こすらず「押し当てる」
- タオルで髪の重さを支える
- 毛先からではなく中間→毛先の順番
この3つだけ。
特に「こすらない」は絶対です。
摩擦は広がり・パサつきの大きな原因になります。
おすすめは、
- マイクロファイバータオル
- 吸水タオル
など、水を吸い取るタイプ。
普通のタオルより水分を残しにくいので早く乾くうえ、摩擦も減らせます。
ステップ2:乾かす前に必ず“ヘアミルク”で水分を補う
くせ毛は乾燥が原因で広がることが多いため、
乾かす前の保湿ケアがとても大切になります。
特におすすめなのは「ミルクタイプ」のアウトバスです。
ミルクが良い理由は、
- 水分・油分のバランスが良い
- くせ毛に不足しやすい水分を補える
- 仕上がりが柔らかくなる
- うるおいが持続しやすい
という点。
髪を乾かす前に、
中間〜毛先にしっかりとなじませましょう。
ロングの場合は500円玉×1〜2枚分ほど。
多すぎるとベタつくので、あくまで全体がしっとりする程度でOKです。
ステップ3:根元から先に乾かすことで“広がり”を防ぐ
くせ毛をきれいに乾かす最大のポイントは、
乾かす順番 です。
乾かすべき順番は、
- 根元
- 中間
- 毛先
この“根元から”という順番がとても重要。
毛先から乾かしてしまうと、
広がる・パサつく・うねりが強くなる
という悪循環に繋がります。
なぜ根元から乾かすべきなのかというと、
- 根元が乾いていないと中間〜毛先がまとまらない
- 根元が潰れるとクセが強調されやすい
- 内側が湿ったままだと膨らみが加速する
など、くせ毛特有の構造が理由です。
根元は指を軽く入れて、
頭皮をこするように風を当てると早く乾きます。
ステップ4:中間は“引っ張らずに”手ぐしで整える
くせ毛は無理に引っ張るとダメージを受けやすく、
うねりが逆に強く見えることがあります。
中間部分は、手ぐしでやさしく整えながら乾かすのが正解。
- コームは使わない
- 中間は指の腹で軽く挟んで伸ばす
- 髪の流れを揃えるように乾かす
このように「引っ張らず、整えるイメージ」でOKです。
ステップ5:毛先は“最後にサッと”で十分
毛先は乾燥とダメージの影響を最も受けやすいため、
乾かしすぎるとパサつき・広がりが悪化します。
毛先はあくまで“余熱で仕上げる”感覚で、
- 中間が乾いてきたら軽く風を当てる
- 手ぐしで内側に丸める
- ねじらず、やさしく包み込む
というやさしい動きを心がけましょう。
ステップ6:くせ毛の必須仕上げ“冷風”で整える
冷風は必ず取り入れたい仕上げのひとつです。
髪は冷えることでキューティクルがキュッと閉まり、
まとまりやツヤが出やすくなります。
冷風のメリットは、
- 広がりを抑える
- ツヤが増す
- 手触りが良くなる
- クセが落ち着く
- 朝のスタイリングが楽になる
など、くせ毛にとって良いことばかり。
全体にふわっと冷風を当てたあと、
手ぐしで整えるだけで仕上がりが変わります。
広がりを抑えるために“絶対NG”な乾かし方
逆に、やりがちなNG行動も知っておくと予防しやすくなります。
自然乾燥は絶対NG
表面だけ乾き、中が湿ったままになることで、
- うねりが強くなる
- 広がる
- ニオイの原因になる
と良いことがありません。
毛先から乾かす
広がりの原因に直結します。
強風で一気に乾かす
風量は強めでOKですが、
“近距離で強風”はキューティクルをめくり、広がりの悪化に。
オイルだけで乾かす
水分不足の髪にオイルだけつけると、
逆にパサつきが増すことがあります。
ミルク+オイルの併用がおすすめです。
くせ毛タイプ別の乾かし方ワンポイント
くせ毛と一口に言っても、髪質はさまざまです。
タイプ別のワンポイントを紹介します。
乾燥しやすく広がるタイプ
- ミルクを多めに
- 仕上げにオイルを重ねる
- 乾かしすぎ注意
ごわつく・硬毛タイプ
- トリートメント後に粗めのコームで整える
- 根元の立ち上げを意識
- 冷風を長めに当てる
細い・猫っ毛タイプ
- ミルクは少なめ
- シリコン入りでもOK
- 風量を“中〜強”で根元をふんわり
くせ毛を扱いやすくするなら、ドライヤーの質も大切
乾かし方が正しくても、
ドライヤーによっては水分を奪いやすく、
くせ毛が広がりやすくなる場合があります。
くせ毛と相性が良いドライヤーの特徴は、
- 風量が強い
- 温度が高すぎない
- 風が広く当たる
- 速乾性がある
というもの。
風量が弱いと髪を乾かすのに時間がかかり、
水分バランスが乱れやすくなります。
まとめ:乾かし方が変われば、くせ毛はもっと扱いやすくなる
くせ毛を抑えるために最も大切なのは、
シャンプーでもトリートメントでもなく “乾かし方” です。
ポイントは、
- タオルドライはこすらない
- ミルクで水分を補う
- 根元 → 中間 → 毛先の順に乾かす
- 最後は冷風で整える
この4つを守るだけで、
くせ毛のまとまりやすさは大きく変わります。
毎日の習慣が変われば、
くせ毛はもっと味方になってくれます。
自分の髪にやさしい乾かし方を続けて、
うるおいとツヤのある扱いやすい髪を育てていきましょう。

